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源氏物語/花ノ木寿[DVD]

 今年は、紫式部によって書かれた『源氏物語』が記録の上で確認されてから1000年にあたる。『紫式部日記』の寛弘(かんこう)5年(西暦1008年)11月1日の項に、「若紫」「源氏」などの記述があり、源氏物語が当時読まれていたことが確認されているのだ。


 そうして、「源氏物語千年紀委員会」が立ち上げられ、京都を中心にして、いろいろな記念行事が各地で行われている。

 横浜高島屋での「瀬戸内寂聴展 ~生きることは愛すること~ 作家生活50周年 源氏物語千年紀記念」は、松山紀子記者が記事にしている通りである。

 まず、私は瀬戸内寂聴氏による現代語訳と源氏物語に関する評論を読むことにした。そして、ほかにも源氏物語を論じた著作を求めて読んでみた。

 源氏物語は1文が長く、主語の変化が多いなど、古文としてはかなり読みづらいものがある。したがって、名だたる作家たちによって現代語訳が刊行されてきた。与謝野晶子、谷崎潤一郎、円地文子、田辺聖子、瀬戸内寂聴など。

 それだけでも、源氏物語には文学作品としての価値があることが分かる。ちなみに、英語、フランス語、ドイツ語など、たくさんの外国語にも翻訳されて海外に伝えられている。そんなところから、源氏物語は瀬戸内氏に「日本の文化遺産の中で世界的文化遺産にふさわしいものをただひとつあげよと言われたなら、私は『源氏物語』をあげるでしょう」とまで言わしめている。

 1000年もの昔に、これだけのボリュームと、微細な心情や風景の描写によって成り立つ作品が生み出されたのは、世界でも類例を見ないほどである。何しろ400字詰め原稿用紙に換算して4000枚にもなる大長編小説である。瀬戸内氏の現代語訳は全10巻にもなる。54帖(じょう)から構成されており、ストーリー展開も変化に富む。

 現代の日本人が源氏物語を読んでいないことを、瀬戸内氏は嘆いている。しかし、これだけの長編ともなると、よほど興味がわかなければ通読もままならない、というのが正直なところだろう。

 海外から日本に赴任予定の人が、「源氏物語を読まなくては、日本人の文化や心性を理解することはできない」と上司に言われ、読んでから来日した。ところが、日本人で読んでいる人がほとんどいない。その理由を問われてとても恥ずかしくなった、と瀬戸内氏はエピソードを著書で明かしている。

■まるで現実にあったエピソード、瀬戸内訳『源氏物語』

 瀬戸内氏は、心血を注いで現代語訳を完成させ、世に送り出した。源氏物語への思い入れは、並大抵ではない。

 源氏物語では、光源氏という主人公が、その美しさと優しさ、王朝内での地位を利用し、次々と気に入った女性を手中のものにしていくのであるが、こうしたことに対して、瀬戸内氏は否定的ではない。

 女性たちは何度も言い寄られたり、あるときは前触れもなく寝室に忍び込んでこられたりして強引に奪われる。瀬戸内氏は、源氏の移ろいやすい心さえも、人の性(さが)であると受け止めているようだ。また、女性が受け身的な恋を強いられるのは、平安朝の一夫多妻・通い婚制度のもとでは、普通の恋愛の形であったとしている。

 源氏が女性に見せる優しさに瀬戸内氏は言及する。光の君は、王朝内で栄華を極めて以降、広大な敷地に自らのかかわった女性たちを住まわせて、面倒見のよさを発揮する。

 瀬戸内氏の評論を読んでいると、源氏物語がフィクションではなく、あたかも現実に起きた出来事であるかのような錯覚さえ、覚えてしまう。それほど、入れ込んでいるのである。

 ただし、源氏と出会った女性たちが不幸な目にあう点を見逃してはいない。女性たちは源氏に裏切られ、悲しみのふちに沈んでは、人生を生き直すべく出家する。源氏と出会ったがために、出家に追い込まれる女性の多さといったらない。出家を選び取るのは、当時の女性としては数少ない自立の形であったのだ。

 今をときめく男性から言い寄られたからといって、必ずしも幸せにはならず、むしろ不幸、ひどいときには死にまで至る。

 そうではあっても、瀬戸内氏は、そうしたことを文学作品として総体的に受け入れ、源氏物語を熱烈に肯定する。人の欲望と正面から向き合い、御しがたいそれと格闘しながら、現代を生きる人々と対話を重ねてきた瀬戸内氏らしい。

■フェミニストの立場から読む

 一方、源氏を厳しく評価する声もある。フェミニストの立場からのアプローチとして、駒尺喜美氏は『紫式部のメッセージ』という本を著し、源氏が、その地位を利用して女性を無理やりものにしていく様を「好色」と断じている。

 当時の女性は顔すら他人に見せることがはばかられたこともあり、源氏はかなり甘い言葉をろうして誘い、あるいは誘拐するようにして連れ去る。

 そこには、現代に置き換えれば犯罪にあたるものもある。女性にかける言葉も、その場しのぎの都合のいいものが多いとしている。自分の地位を守ることにきゅうきゅうとしている点も鋭く突いている。

 男性優位の社会にあって、女性は受動的で自由がない。男性の思うがままに扱われるところに皮肉まじりの紫式部の痛烈なメッセージが込められている、と駒尺氏は源氏物語を解題する。

 ひところは、色恋沙汰(ざた)はよろしくない、という理由で源氏物語が評価されない時代があったことを瀬戸内氏も認めている。

 駒尺氏の鋭い指摘は、源氏の身勝手さをあぶり出している。しかし、これをあまりにも現代の文脈でとらえるのは無理があると思える。1000年後の読者を想定してものを書く人はいないだろう。

 源氏物語は主として宮中内で、朗読されながら親しまれた作品である。事実、美しい古文の文体は、朗読してみてさらによく分かるようになっている。読もうとしても、当時は印刷技術がなかったので、貴重な写本しかなかった。これを手にすることができるのは、ごく限られた人たちであった。

 書かれた当時は、宮中サロン内で、読み上げられながら鑑賞された作品である。紫式部は、かなり狭い範囲の人々を想定読者として書いたと考えられている。

 源氏物語全54帖は3部構成に整理される。第2部、第3部は執筆のトーンがかなり異なる。読み進むに連れて、華やかな宮中生活が暗転し、人生の機微に触れ、作品世界は深みを増していく。

 道に外れた恋もあるが、読者があらかじめ想定された当時、それは受容の範囲内のことであったのだろう。もちろん、紫式部は多少の皮肉もちりばめてはいるが、それをもスパイスとしていたように感じられる。

 駒尺氏の「『源氏物語』を、現代の女性学的観点から解剖したい」という動機自体に、やや無理な印象を覚える。多様な言説のひとつとしては、面白く読めるのであるが。

 いずれにせよ、女性の視点から見たとき、源氏物語はかなりきわどいものを内在させているのは確かだろう。評価は二分される可能性がある。

■東アジアの文化的産物であるという読み方もある

 現代において、源氏のような生き方、特に第1部のようなことが許されるかといえば、それは許されないであろう。ただし、第2部以降の陰影に富む人生とセットにしてとらえられるべきである。そのコントラストを味わって初めて、源氏物語に文学性が生じてくる。

 あまりにも有名なために読み過ごされがちな源氏物語は、実はかなり巧みな物語の構成になっている。瀬戸内氏の源氏物語への高い評価も、全54帖を通して生まれてくる。

 千年紀にあたってみなさんはどのように読まれるだろうか。ちなみに、源氏物語の第3部「宇治十帖」は源氏なきあとの時代を描いている。源氏物語は、第1 部で光の君(源氏)が生まれる前から始まるので、まさに壮大な物語である。そして、思ったよりも多様な読み方を読者に許す余地を持つ作品でもある。

 河添房江による『源氏物語と東アジア世界』は、源氏物語が「和」の文化の極致と見なす議論に一石を投じており、面白い。平安時代は、「遣唐使が廃止され、日本独自の国風文化が徐々に花開いていった時代」と教わった方がほとんどであろう。

 しかし、河添は、源氏物語に登場する事物を丹念に検証して、大陸や半島から伝えられたものが随所に顔をのぞかせているとしている。「和」、「唐」、「高麗(こうらい)」の3つの文化が織りなしてできあがった源氏物語は、純粋な国風文化というよりは、東アジアの文化的産物ということになる。河添は、源氏物語の読解に新しい地平を切り開いている。

 こうして、源氏物語への興味は尽きない。

 千年紀にあたり、これを機会に、自分の視点で源氏物語を読まれることをおすすめしたい。きっと2000円札の裏側にある源氏物語絵巻と紫式部の肖像を見る目が違ってくるに違いない。もっとも、なかなかお目にかかれないお札であるが。

 ちなみに、4月26日から6月8日まで、京都府京都文化博物館において、「源氏物語千年紀展」が開催され、国宝「紫式部日記絵巻」を始め、国宝・重要文化財・重要美術品など総数約170点の展示がある。興味を持たれた方は、足を運ばれるといいだろう。

 3月3日完成した西陣織による「源氏物語錦織絵巻」も、4月26日から7月6日まで、京都・相国寺承天閤美術館で公開される予定である。こちらも絢爛(けんらん)豪華で見ものである。

引用:Yahoo!ニュース


現代人の男性からすればなんとも羨ましい時代だったんだなぁと思うのは
きっと僕だけではないと思います。


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